良好胚を3回以上移植しても妊娠にいたらない状態を着床障害(不全)といいます。着床障害は原因や治療法が十分解明されていない分野です。当院では着床障害の検査・治療として以下の対策を行っています。
良好胚を3回以上移植しても妊娠にいたらない状態を着床障害(不全)といいます。着床障害は原因や治療法が十分解明されていない分野です。当院では着床障害の検査・治療として以下の対策を行っています。
子宮内膜受容能検査は良好胚を複数回移植しても着床しない、着床不全に対する検査です。
子宮内膜には着床に適した期間(着床の窓WOI:Window Of Implantation)
があり、これは個人によってタイミングが異なります。
この検査は、着床不全を防ぐために子宮内膜の着床に最適なタイミングを調べることが目的です。子宮内膜組織の遺伝子を解析して調べるため、病理学診断である内膜日付診よりも精度が高くなると今注目を浴びている新しい検査法の一つです。
内膜の受け入れタイミングにずれがあった場合は、結果に合わせて移植日時を調整します。
自費 20,000円(税込:22,000円)
着床障害や反復流産の原因を組織免疫染色(CD138)を用いて検査します。陽性の場合は抗生剤を用いた治療を行い、再検査を行います。
多血小板血漿をフリーズドライし、6ヶ月間保存可能としたものを用いて行うPRPです。
作成料 13,200円
子宮内注入料(1回) 33,000円
PGT-Aは体外受精で得られた胚の一部(TE:栄養外胚葉細胞)を採取し、胚移植によって子宮へ戻す前に染色体の数的異常の有無を調べる検査です。
PGT-Aを実施することによって染色体の数的異常が原因となる妊娠不成立や流産を避けることが出来ると期待されています。
上記の選定基準に当てはまっていても、学会が定める除外基準に含まれる場合は実施出来ません。
当院は日本産科婦人科学会の PGT-A 承認実施施設です。
日本産科婦人科学会のホームページから PGT-A についての動画がご覧いただけます。
図をクリックで拡大
自費 1回目40,000円(税込:44,000円)
遺伝学的に子宮内の細菌の種類の乱れによる着床を阻害する菌を見つけます。 腟内細菌の混入を防ぐことが困難な場合があるため、結果の解釈が難しいことがあります。乳酸菌やラクトフェリンなどで改善をはかります。
ポリープや子宮内膜炎等の着床を阻害する要因を見つけます。
甲状腺ホルモンを調べます。
ビタミンDの不足は着床不全の原因となります。
亜鉛の不足は排卵や着床に関与する性ホルモンの合成に影響が出るとされています。
内膜の状態に影響するインスリン抵抗性などを調べます。
血栓形成を助長し、循環障害を起こす事により胚・胎芽成分の発育を障害します。
胚・胎芽成分に対する寛容性が低下し、免疫的に胎児成分を攻撃しようとする異常。
染色体異常を持つ胚は拒絶・流産を引き起こしやすいため、染色体に異常がないか夫婦で調べます。
要予約(月~金 午前中)
胚盤胞を2個移植することで、妊娠率の向上を期待する方法です。
その一方で、多胎になる可能性も高くなります。
レーザー照射によって受精卵の殻(透明帯)を開孔、または薄くすることで着床を促す方法です。
胚移植の際に用いる特殊な培養液です。
ヒアルロン酸を豊富に含んでおり、妊娠率・着床率が上昇するとの研究結果や臨床での報告があります。
GM-CSFとは免疫応答に関与するサイトカイン(細胞活性因子)の一つであり、胚盤胞発育を促進する作用ならびに子宮内膜に働きかけ着床を促す作用があると報告されています。GM-CSF含有培養液は、特に着床障害の方や流産を繰り返す方(化学的妊娠も含む)に推奨されています。